岩手へ【2】(2006/03/17)

— 久々の岩手 —

翌朝。
列車は7時少し前に秋田駅に到着。
ここから盛岡まで秋田新幹線に乗り換えです。

駅弁を買い込んで新幹線ホームに上がると、既にこまち号が入線していました。
乗り込むと程なく発車。

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カミさんが暖めて食べる鶏飯を、原付はわっぱめしをそれぞれ購入。
雪景色を見ながらの朝食です。

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2008年頃まで暖冬が続いて全国的に雪が少なかったのですが、それでも雪の多い日本海側だけに車窓の外は一面の銀世界。

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朝食を済ませて残りの時間で、今回の旅行で会うことになると思われる、それぞれの親戚の人となりをカミさんに説明しているうちに盛岡に到着。

盛岡にはこの日お世話になる、母親の妹家族が住んでいるのですが、早朝からお邪魔するのは流石に気が引けたのと、 折角盛岡まで来たのだから少し観光もしたいということで、夕方にお邪魔すると伝えてあります。

— 一日3本しか列車の来ない路線 —

駅でレンタカーを借りて早速出発。
まずはかねてから一度行ってみたいと思っていた、岩泉の龍泉洞 を見に行くことにしました。
龍泉洞は山口の秋芳洞、高知の龍河洞と並んで日本三大洞窟の一つに数えられていて、 特徴的なのは奥まで何重にも連なるどこまでも透明な地底湖です。

原付は小さい頃に行ったことがあるらしいのですが、あまりに小さい時だったため全く記憶が無く、 いつかはちゃんと見に行ってみたいと思っていたところでした。
出発前にネットで調べていたら、龍泉洞から割と近い所に安家(あっか) 洞という洞窟があるらしく、そちらは龍泉洞のように綺麗な感じではないのですが、 観光開発の手が余り入っていない自然な状態の洞窟の探検が出来るそうで、そちらへも行ってみたかったのですが、冬季休業とのこと。

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上述の通り雪は余り降っておらず、道もアスファルトが出ていたので運転に不安はありませんでしたが、途中で見つけた湖(岩洞湖) は見事に氷結していて、やっぱり寒いんだな、と改めて感心しました。

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そんな道を野を超え山を越え2時間ほど走ってようやく岩泉駅に到着。

入線している列車も無く、駅構内に人気はありません。
それもそのはず。この岩泉線は、 営業していること自体が不思議なほどの超ローカル線。

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列車は一日に3本しか走っていません。

なお、2010年には土砂崩れした場所に列車が突っ込んで脱線すると言う事故が起こり、 以来運休が続いているのですが、追い討ちをかけるように3・11が発生してしまい、JRは復旧を断念し廃線にすると発表しています。

沿線には秘境駅(たどり着くのが非常に難しい駅のこと)である押角駅があり、 鉄道ファンには知られた路線でしたが、そんな駅を抱えているくらいの閑散路線なので仕方ないのかもしれませんね。。。

人気がないのに待合室だけが妙に広い駅構内を軽く散策してから、龍泉洞へ。

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駐車場に車を停め、清水川のほとりにこしらえられた遊歩道を少し歩くと入り口に到着。
料金を支払って早速洞内へ。

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暫くなだらかに下る道が続き、その脇を勢い良く水が流れていきます。
場所によっては水路の上に板の通路が組んであって、ちょっとした遊歩道のようになっています。

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暫く進んでいくと、地底湖が見えてきました。

多分第一地底湖です。
透き通ったコバルトブルーの水をたたえ、評判どおりの透明度です。

生物が殆ど棲まず、また太陽光が入らないことから植生がないため、水が全く汚れないのです。
それでも雪解けの時期や大雨の後などは結構濁ってしまうそうです。

何のご利益を求めたか、湖底には数枚の貨幣がきらめいているのが見えます。
こういう所でお賽銭をしちゃう心理って何でしょうね。。。?

それはさておき、ご覧のとおり、掲載している写真の画質はお世辞にも褒められたものではありません。
この時もまたデジカメを持たずに出かけたため、写真は全て携帯で写したものです。

丁度時期を前後して携帯を機種変更したのですが、カメラの画質がその前に使っていた機種と比べてだいぶマシになってきたので、 今回は全て携帯で済ませようと思ったのですが、携帯はフラッシュが付かないので、暗い場所は苦手なのを忘れていました。。。

そんな訳でザラザラした写真ばかりですがご容赦のほどを。

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それから三原山と呼ばれる順路を巡るのですが、健脚向き、と言われるだけあって、その順路はかなりの急勾配と狭い通路の連続。
くぐったり、梯子のような階段を登ったりとかすると、最上部に到達します。

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最上部から下をみると眼下はるか下にさっき見た地底湖が見えるのですが、こうやってみると結構登ったんだなぁ、と感慨もひとしお。

で、順路に従って進んでいくとやがて出口に至ります。
いやいや、なかなかの見ごたえでした。

出口から目の前を走る県道を渡った向かい側に「龍泉新洞」なる洞窟があり、 そこはちょっとした展示物が置かれた科学館になっているということなので、そちらも覗いてみることに。

龍泉新洞は、昭和40年代に道路工事をしている時に発見された新しい洞窟だそうで、洞内から土器などが多数出土したことから、 かつてここで生活をしていた人が居たらしいことが分かっています。

新しく見つかっただけに、洞窟の中は余り開発されておらず、その分手付かずな状態の鍾乳石などを観察することが出来ます。
また、鍾乳石がどのくらいのスピードで成長するのかを調査していたりしました。

洞内は撮影禁止ということで、余りはっきりとは覚えていないのですが、一周15分くらいで見て回れました。

龍泉洞を見終わって、まだ時間があったので一旦海沿いへ出てみることにしました。

Posted by gen_charly