— 原付馬に乗る —
７時に目を覚まし、歯を磨いてから食堂に行くと、女将さんは復活したようで、朝食が出来ていました。
納豆と目玉焼きのシンプルな朝食。
沖縄で納豆を食べられるとは思いませんでした。
で、この納豆のパッケージが、某しんちゃんを髣髴とさせるキャラクターで、なんとも味わい深い。。。ｗ
朝食を済ませて、出発の準備を済まると８時ちょっとすぎ。
チェックアウトの旨を伝え、代金を清算。
昨日、晩御飯が食べられなかったのに料金が一緒でちょっと不満。。。
まだ飛行機の時間までは少し時間があったので、女将にこの辺で気軽に行ける場所がないか聞いてみると、近所で与那国馬の乗馬体験が出来るから行って見たら？との事。
時間があるといっても、２時間ちょっとしか時間がないので、２時間かそこいらで馬なんか乗せて貰えるのかな？と思いながら歩いて５分くらいの所にある、「ゆうゆう広場」 へ。
事務所の前にメニューがかかっていたので見てみると、なんと、馬に乗ったまま海に入ったりするプランやら、裏にそびえるティンダハナに登るプランやらそうそうたるプランが並んでいます。
それらのプランは半日コースだったり、一日コースだったりするので、今回は選べません。
そうこうしていると裏から店の人が出てきました。
髪も髭も長く伸ばしたお兄さんです。
事情を話して２時間くらいのプランを聞くと、馬に乗ったことはありますか？と聞かれました。
ありませんと答えると、「それなら海沿いを馬と歩くツアーなんかいいんじゃないですか？」と言います。
せいぜい園内を馬にまたがってぐるぐる回るくらいだと思っていたら、他のプラン同様外に出るプランを紹介されてびっくり。
「そんなにすぐに馬のコントロールが出来るようになるものなんですか？」と聞いて見ると、「まぁ、大丈夫ですよ」との事。
なんでも、与那国馬は気性が大人しく、割と人間に従順なので、比較的容易に操ることが出来るそうです。
それなら、お願いします、と申し込むと、いきなり事務所の横に広がる馬が繋がれた広場に呼ばれました。
はい、とブラシを手渡され、
「こっちが”ノゾミ”ね。でこっちが”ユキ”。まずは馬をブラッシングしてあげましょう」
といいます。
原付の乗る馬はユキちゃん。
与那国馬はポニーに近い種類だそうで、あまり体は大きくありません。
まずは馬を安心させて、人間に馴れさせる為の作業なんだそうで、恐る恐る見よう見まねでブラッシングを掛けていきます。
案外、素直にブラッシングさせてくれて、気持ちよさそうな顔をしてます。
１０分くらいやってたでしょうか、
「そろそろいいかな。じゃあ、乗り方の説明をしますね。」
お兄さんから声がかかり、２頭の馬に鞍がかけられます。
「乗る時は一気にまたがって下さい。」
そういわれましても。。。ｗ
カミさんは身軽な体を活かしてうまいことひょい、と乗り込みました。
原付も思い切ってえいや、とまたがると、どうにか乗れました。
ノゾミちゃん、重い人間が当たっちゃってゴメンナサイ。。。Ｏｒｚ
基本的には、足を掛けている鐙（あぶみ）でボディを叩いてあげると歩き出し、手綱を引くと止まるそうです。
手綱を右、または左に引くと、顔の向きが変わって、そっちの方向に体も曲がるそうです。
後ろには下がれないので、右か左に転回させてあげないと、元来た方向に戻ることが出来ません。
「じゃ、やってみましょうか」
と声がかかり、恐る恐る鐙で蹴飛ばすとのそのそと歩き始めました。
「もう少し強めに蹴らないとまともに歩かないよ」
といわれたので、もちょい強めに蹴飛ばすと、園内をパカラ、パカラ、と小走りくらいの速さで走り始めました。
で、これがなんというか、物凄くゆれる。
変な体勢をしていると、首に直接衝撃が伝わってきて、ちょっと怖いです。。。
一方カミさんは早くも要領を得たようで、なんか、見た目ちゃんとコントロール出来ているように見えます。
５分くらい、園内を走らせたり止まらせたりして、感覚を掴んでいると、
「じゃ、そろそろ行きましょうか。」
といって、お兄さんも馬を引っ張り出してきて、おもむろに跨りました。
え？もう出発！？
なんだかスパルタ、というかほったらかしな教え方だなぁ、と思いつつ、不安な気持ちのまま、お兄さんの後について出発。
隊列は、お兄さん、カミさん、原付の順番です。
まずは建物の前の農道をパカパカと歩き、県道との交差点へ。
いきなり最初の難関です。
この交差点を車に気をつけながら渡らないとなりません。
二人は車のいないタイミングだったので、すっと渡っていってしまいましたが、原付の手前で一台の乗用車が来てしまい、手綱を引くとどうにか立ち止まってくれました。
何とか道を渡ると、すぐに目の前のナンタ浜に降り、ここから暫く海岸沿いをポクポク歩いていきます。
なんだか、夢を見ているような光景です。
砂浜の端から端まで歩ききると、護岸に設けられた階段を登って再び道路に出ます。
馬はそもそも階段を登るのが苦手で、普通は怖がって登ってくれないらしいのですが、ここの馬は少しづつ訓練をして登れるようになっているそうです。
原付がのったユキちゃんもつい最近昇れるようになったらしく、足がもつれそうになりながら、どうにか登りきってくれました。
