沖縄離島探訪【7】(2006/11/22)

気を取り直して、次の観光スポット、サンニヌ(三根ノ)台と軍艦岩へ。
軍艦岩はその名の通り、遠くから見ると軍艦に見える岩です。

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サンニヌ台は島側にあって、かなり先端の方まで歩いていくことが出来ますが、手すりが少なく、ちょっとヒヤヒヤします。。。

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サンニヌ台を後にして次に訪れたのが、立神(たちがみ)岩

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立神岩は海面から数十メートルの高さに起立する岩で、サンニヌ台や軍艦岩と共に島のシンボルとなっています。
ご覧の通り、男性の性器にも似た形をしているため、各地に伝わる男根信仰と同様、子宝を祈願して訪れる人もいるそうです。

んで、ここで再び腹ゲージが満タンになってきたので、再びトイレタイム。。。
もういや。こんな生活。。。Orz

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(きれいな写真でごまかす。。。)

さて、次はいよいよ、Dr.コトー診療所のセットです。
このセットは島の南側の比川浜集落の海辺に作られ、ドラマの時と同様、打ち捨てられた廃船もそのままで保存されています。

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セットのある海岸まで道がちょっと分かり辛かったですが、どうにか到着。
まだ役場の職員は到着していないようで、建物はまだ鍵がかかっていました。
他の観光客も2.3組居て、建物の周りをうろうろしています。

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とりあえず、原付も周りを散策。

建ててから数十年程度経っているかのような外装のぐたびれ具合は、ドラマの大道具さんの手によるもの。
建てて1、2年のものとはとても思えない風格です。

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5分ほどで職員が到着し、鍵を開けてくれました。
中を見ると、これがまたリアルなつくりで、入り口の下駄箱には病院や公民館にありそうなスリッパが置かれていました。
そのスリッパに履き替えて、中に入ってみると、そこはドラマの時そのままの光景が広がっていました。

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あまりにもそのままの状態で置かれているので、かなり感動です!

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診察室にはカルテも残され、その脇には、カップ麺が3個置かれていました。
(主人公のコトー(五島健助)は医者の不養生を地で行くキャラクターで、カップラーメン好きという設定です。)

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「ヤシガニラーメン」と銘打たれたラーメンはもちろん架空のものなのですが、ふたを開けてみると、中には種類は違うものの、本物のラーメンがそのまま残されていました。

エクセレント!!

建物に入るときに職員から渡されたアンケートがあったので、待合所の畳に腰掛けて記入。
町としても、このセットをどう活用しようか考えている様子で、建物の開放に関する是否や、有料化に関する是否などについて書かれていました。

原付としては、一観光客なので、そりゃ、無料開放がありがたいですが、建物の維持にも費用がかかるわけで、それを町の住民の税金からだけで賄うとすれば大変な話になります。

なので、とりあえず、有料化には賛成しておきました。
(無料で入場した立場で有料化賛成も無いものですが。。。)

一時間ほど建物を散策して、程よい時間になってきたので、建物を後にする事に。
セットのすぐ近くには昔ながらの製塩工場があったので、立ち寄ってみると、小売はしていないとの事。

丁度ぼちぼち日が沈む時間になってきたので、島の一番西の端にある西崎(いりざき)へ向かいます。

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途中、ドラマ内で牛が放牧されている農道をコトーがブレーキの利かなくなった自転車に乗って暴走し、草むらに突っ込むシーンがあって、その撮影が行われた農道を通ったのですが、流石に牛はもう小屋へ引き上げた後のようで、一頭たりとも残っていませんでした。。。

そんな感じで西崎に到着。
西崎は言うまでも無く、与那国島の西の端。そして日本の一番西の端です。
初めて日本の端っこに到達しました。。。

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そのまま海岸のほうへ歩いていくと、写真で何度か見た「日本最西端の碑」がありました。

西の端なので、当然太陽が沈むのも一番最後。
11月下旬の5時近い時間というのに、まだ日が沈みません。

駐車場に植えられたソテツの周りで何かをしているおばさんが居たので近寄ってみると、どうやらソテツの実を摘んでいるようです。

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カミさんが、摘んだ奴は食べるんですか?と聞くと、食べたりもするけど、飾ったりしますね。との回答で、遠まわしにあまり食べたりはしないと言いたげな雰囲気でした。
(食い意地のはった奥様だ。。。w)
#奄美ではソテツの味噌があるので、もちろん食べる事は出来ますが。

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太陽はもう少しで沈みそうです。
一服しながらのどかな時間を過ごして日没を拝んでから西崎を後にして、今度は久部良(くぶら)の集落へ。

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ここの漁港の建物もDr.コトーのロケ地として使われた建物です。
普段は遠洋漁業の基地になっていて、マグロの水揚げが行われているそうです。

久部良の集落の先には「クブラバリ(久部良割)」 と呼ばれる場所があります。
立ち寄りたかったのですが、日が暮れてしまったので今回は諦め。

どんな場所か、という事だけ書いておくと、このクブラバリは幅3m、深さ5m程の地面の割れ目で、かつて人頭税(島の15歳以上の人間に一律に課せられた税金)に苦しむ住民が苦肉の策として生まれてくる子供を減らすために、妊婦にこの崖を飛び越えさせたという伝説が残っている場所です。

つまり、反対側に着地できなければ割れ目に転落して命を失い、うまいこと反対側へ着地できたとしても今度は流産の危険を孕んでしまい、どちらに転んでも悲惨な結末が待っています。

また、島の別の場所(トゥング田)では、予告なく、突如田んぼへの集合を命じて、遅れてきた者(老人や病弱な人など)は殺されて行ったという伝説も有ります。

ただ、どちらも伝説の域を出ないため、もしかしたら史実ではないのかもしれませんが、本当だとしたらなんとも悲惨な話です。

さて、久部良集落を後にして、後は宿に戻るコースです。
そのまま先に進んでいくと、今朝到着した与那国空港に戻って来ます。
更にもう少し進むと祖内集落に到着し、今日の宿、民宿おもろへ。

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おもろ、と言っても、ちょっと前に流行った「オモロー!」 ではもちろんなく、 「おもろさ(そ)うし」 という沖縄最古の歌集からとられたものだと思います。
ちなみにウィキペディアによると、「おもろ」は沖縄の方言である「うむい(思い)」 を意味する言葉だそうです。

沖縄の古民家風の建物で、雰囲気がありそうだったので選んだ宿です。
早速中に入ると、食堂を兼ねたスペースになっていて、左右に通路が通じています。

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左は風呂や洗面所へ続く通路で、右が部屋への通路となっています。

手続きを済ませて、案内された部屋に通されると、畳の6畳間です。
部屋の三方を通路が通っているので、明り取りの窓はあるものの、外の景色を見ることは出来ません。
明り取りの窓は障子が掛けられていますが、これを開けると通路を通る他の宿泊客から部屋が丸見えになってしまうので、開けることが出来ません。

そんな部屋がいくつか連なっていて、とても珍しい作りです。

荷物を降ろして一息ついてから、借りていたレンタカーを返却しに行くことに。
ラッキーなことに、レンタカーの事務所が宿の近所にあって、そこで返却出来るとの事だったので、ひとっ走り行って返却した後は5分くらいぶらぶらと歩いて宿に戻ってきました。

部屋で休んでいると、丁度あと少しで晩御飯の時間というときになって、宿の女主人が部屋に尋ねてきました。

「申し訳ないんだけど、今日体調が悪くて晩御飯の準備が出来ないので、近くのお店で済ませて貰えませんか。」

とのこと。
民宿なら他に料理を作れる人が居ないのかもしれないし、無理して倒れられたりしても困るので、了承して近所に晩御飯を食べに行く事にしました。

ガイドブックを見ながら、島に来たのだから寿司でも食べようか、という話になったのですが、寿司屋は値段がいくら位になるか全く見当が付かず、他のものにしようという事になり、次に見つけた「女酋長」という勇ましい名前の店でチャンプルーでも食べるか、という事になって、宿から歩いてすぐの所にある店にやってきました。

店に入ると、客は一組のみ。
ところが、店員が出てきて開口一番、「すみません、今日は予約が入っていて満員なんです。」

なんと。
満員でございますか。。。

それは残念。
店を後にして、面倒だから適当にうろうろして入れる店に入ろうということになり、見つけたラーメン屋。
幸いにして席は空いており、無事食事にありつけそうです。

んで、今となっては何を食べたのか覚えていないのですが、なにせ料理が口に合わない。。。
普段、料理の味にうるさいカミさんはもとより、割と何でも食べてしまう原付すらも閉口するほど。

とりあえず頭では考えないようにして、食べ終えてそそくさと店を出てきてしまいました。

とぼとぼと宿に戻って、シャワーで汗を流したら、色々面倒になってきたので明日の準備だけ整えてさっさと寝てしまう事にしました。

Posted by gen_charly